言動の前提

人の言動には、その言動の前提となる考えがあります。

例えば、うつの人に「頑張って」と言ってはいけない
とよく言われています。

言ってはいけないということが100%正しいとは思いませんが、
「頑張って」と言われることが嫌な人が多いのも確かです。

それは、「頑張って」という言葉の前提に、
いま頑張っていない、もっと頑張らないといけない、
といった前提が読み取れるからではないでしょうか。

逆に、うつの人自身が「もっと頑張らないと!」
という前提を持っているという場合もあります。

うつになるのは自分がダメだからだ、
頑張りが足りないからだ、
という前提があるのかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか?

頑張り過ぎて、うつになっているのかもしれません。

もっと頑張るのではなく、もっと
周りに頼っていいのかもしれません。

頑張らないと、という思いが強過ぎるがゆえに、
うつになってしまうのかもしれません。

また、例えば、イライラしないようにしようと
思う人の前提には、この人には私はイライラしやすい、
こういう時に私は必ずイライラするなどといった
前提がつきまといます。

イライラしないようにと考えれば考えるほど、
イライラが目について、なかなか上手く感情をコントロール
できないということもありますね。

そうではなく、例えば、この場を楽しむにはどうすればいいか
と考えると、前提が前向きなものになるので、
自然とイライラが解消されていったりします。

繰り返しますが、人の言動には前提となる考えがあります。

前提を考えることで、自分が今までどう考えていたのか
改めて知ることができます。

特に、癖となっている言動には、自分の考えが出やすいものです。

そして、その考えを改めることで、今まで
その前提のせいで上手くいかなかったことも
上手くいくようになることがあります。

皆さんの普段の言動には、どのような前提があるでしょうか。
何かの言動をするときに、一瞬立ち止まって
考えてみてはいかがでしょうか。

関連記事

  1. 感情との向き合い方

  2. コミュニケーションにおける3つの視点

  3. 幸せの手段と目的

  4. チャンクアップとチャンクダウン

  5. 自分のせい?誰かのせい?

  6. 忙しさが心に与える影響とは?