ハラメントはなぜ起きるのでしょうか?
職場の上司の典型的な例をいくつか考えてみましょう。
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パワハラの要因
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1.時代錯誤な認識
例えば、育児を例に取りましょう。
ノルウェーでは約76%の父親が育児休暇を取得しているのに対して
日本の父親の育休取得率はわずか5%だそうです。
「人員不足のため」というのが主な理由なようですが、
一方で「育児をするのは女性」という偏見がまだまだ見られ、
男性の育休取得には否定的な会社も多いようです。
これはパタニティーハラスメントと言い、立派なハラスメントに当たります。
このように時代錯誤な認識はハラスメントになる場合があります。
新政権となり、男性の育児休暇取得を法制化しようという動きがあり、
国の価値観自体が変わろうとしています。
自分の認識が時代遅れになっていないか、
私達は意識的になる必要があるようです。
2.価値観の違い
私達ひとりひとりがそれぞれの価値観や考え方、そして感情を持っています。
部下が自分のそれらと違ったとしても、それは当たり前のことです。
しかし人は、自分の理解の範疇を超えているものを、批判したり否定する傾向があります。
私生活において、価値観の合わない人をどう思おうがそれは自由ですが
職場においての否定行為は、立派なハラスメントです。
日本政府はダイバーシティーを推進していますが、
まだまだ、お互いの違いを尊重できない、
そんな感情がハラスメントを引き起こす要因ではないでしょうか。
3.「役職」という名の驕り
社長、専務、部長、課長・・それぞれが責任のある大変な役職です。
おおよそ、有能な方がその役職に任命されることと思います。
しかしそれは「人として偉い」わけではなく、「役職」は「役割」なのです。
こう書くと、至極当たり前のことですが、
職場においては、なぜか錯覚を起こしてしまい、
部下を「お前」呼ばわりしたり、
人格を否定するような暴言を吐いたりするような事例が後を絶ちません。
これは典型的なパワーハラスメントに当たります。
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パワハラとなる可能性
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上記にご紹介したことは、何も上司に限ったことではありません。
これらの要因は誰もが持ち得るものですし、
いつなんどき、自身がパワハラ的言動や態度になってしまうやもしれません。
パワハラの行為者は訴えられる時代です。
法的な責任を追及され、現在の立場を維持できなくなるリスクがあります。
加害者になったら、自分だけでなく、家族も精神的苦痛を受けます。
そうならないためにも、日頃から自身の言動や態度を振り返る。
そんな謙虚な姿勢が求められる時代なのです。