社名に込めた創業の思い
私たちの会社名をひらがなで書くと、「ふつう らぼ」。漢字で書くと「普通研究所」ということになります。
人間は、より豊かに、より便利に、より楽しく生きることを追い求め、多くのことを手に入れてきました。そして、自分がいつも特別であること、他人に勝つことを追い求めてきました。しかし、それで私たちは本当に幸せになっているのでしょうか。格差社会における勝ち組と言われる人も、負け組と言われる人も、どちらも幸せな生き方ではないように思えます。
現にいまの世の中は、自殺や殺人が日常茶飯事となり、うつ的症状に悩まされる人やニートがあふれています。私たちが追い求めてきた社会はこんなものだったのでしょうか?寿命はどんどん伸びていますが、ただ長く生きれば幸せだと思う人はいないでしょう。
このあたりで一度、「ふつうであること」に目を向けてみたいのです。“ふつう”であることは意外に幸せなことかもしれません。ただし、私たちは“ふつう”ということを、皆と同じ、とか、凡庸とか、当然のこと、というふうには捉えていません。自分にとって当たり前のことがただ当たり前にできること・・・。贅沢でも特別でもないけど、悩み事がないこと・・・。その人の存在そのものが認められること・・・。あるがままの自分らしい状態でいられること・・・。私たちはそういった状態を“ふつう”と捉えています。
私の“ふつう”とあなたの“ふつう”はきっと違います。そして、世間一般に言うところの“ふつう”だって、あなたが素直に感じる“ふつう”とは違うかもしれません。なのに、人々は自分自身の“ふつう”を相手と分かち合うことはあまりなく、それぞれに違う“ふつう”を隠したままで、何が正しい、こうするべきだと言い合っています。私たち自身が勝手に作り上げてきた“ふつう”。それを強制的に押しつけあったり、それに盲目的に囚われてしまうのはもうやめませんか。
一人ひとりの“ふつう”が違うことをちゃんと認めた上で、みんなが幸せになれる“ふつう”を私たちは考えます。例えば、時差出勤も、夏場にネクタイを外すクールビズも、段差のないお風呂も、みんな最初は“ふつう”ではなかったのです。すべての人々が、幸せなふつうで生きられる社会をつくるのが、私たちのミッションです。「○○していることがふつうになる○○」をたくさんつくります。私たちは、未来のふつうをデザインします。ふつうであることに感謝できる世の中にするために。